漢方薬の資料や知識を整理。 「漢方」は中国ではなく日本が作った医学だった。
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風邪の漢方薬といえば「風邪に葛根湯(かっこんとう)」が有名ですが,
その他の漢方薬で、風邪によく使う漢方薬は、
香蘇散,麻黄附子細辛湯,小青竜湯,麦門冬湯,桔梗湯,があります。。
■香蘇散(こうそさん)
この薬は漢方の世界では「気剤」と呼ばれるグループに属します。
「気をめぐらす」と説明されますが,軽い不安や抑うつを解消する。
漢方の精神安定剤的な漢方薬です。
そんなものが風邪に効くのも不思議に思えますが,風邪の初期にはよく効きます。
「かかったかな」と思った時に、この薬香蘇散(こうそさん)を、
1日4回(朝・昼・夕・眠前)くらいのむと,すっきり回復することが多いです。
どうして効くんでしょうか?
一つ言えるのは,
気持ちが静まってゆったり休める,
眠前にのめばよく眠れる。
風邪には休息が最良の薬です。
もう一つは,何と医学の最先端の話題につながるのです。
心と免疫力の関係です。
心の状態が良くなると免疫力が高まる,昔から何となく気づかれていたことですが,最近いろんな研究で裏付けられています。
風邪のひき始めに免疫力を高めることで,ひどくならないうちに治してしまう。
免疫力を高めるなら予防に使えないか?そういう意見もあります。
風邪をひきやすい人は秋から冬にかけて,1日1包くらい毎日服用しておくと風邪を引きにくくなる。
■麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
これは風邪をこじらせた時,体がだるく,寒気がして,喉や関節が痛く,
咳や鼻水もそこそこにある,全体として元気がなくてぐったり,こんな時に使います。
体を暖める働きがあるので,気持ち良い汗をかいてすっきり治ることもあります。
香蘇散と麻黄附子細辛湯はいうなれば「総合感冒薬」ですが,
小青竜湯,麦門冬湯,桔梗湯は単一症状に的を絞ったピンポイント薬です。
■小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
鼻水・鼻詰まりに良く効きます。しかも抗ヒスタミン薬と違って眠くならない。
鼻風邪には最適です。
なお,不眠ぎみの人には抗ヒスタミン薬の副作用(眠気)はむしろありがたいかもしれません。
そういう人は,日中は小青竜湯,寝る前に抗ヒスタミン薬を使い分けるとよいでしょう。
花粉症にも・・・小青竜湯
勘の良い人は「鼻水・鼻詰まりに良く効く」という言葉からピンと来たかもしれませんが,
小青竜湯は風邪だけでなく花粉症にも効きます。
むしろ花粉症(アレルギー性鼻炎)の薬として有名であったりします。
■麦門冬湯(ばくもんどうとう)
漢方の咳止めです。
もともと咳というのは,気管・気管支に入った異物を外に出すための反応なので,
「止め過ぎ」は要注意なのですが,咳がひどくて夜も眠れないとか,
咳をし過ぎて胸の筋肉が痛くなるほどであれば,咳止めも必要です。
■桔梗湯(ききょうとう)
これは喉が痛い時の切り札。
粉薬ですが,そのままのまず,カップ1杯のお湯に溶いて少し冷まし,
1口ずつゆっくり喉を通すように飲む方が良く効きます。
たいていの喉の痛みはこれでおさまります。
この薬も風邪だけでなく,声を使う仕事をしていて,声が嗄れて喉が痛いような時にも使えます。
痛みが和らいで声が出るようになります。
ワンポイントアドバイス
風邪の時はできるだけ外出を控えて部屋で休んでいる方が良いので,
風邪になってから薬を買いに行くより,あらかじめ買い置きしておいて,
その時の症状にあわせて薬を選んで使うと良いでしょう。
漢方薬、名前の由来
なぜ漢方薬の名前はみな必殺技みたいな名前なのでしょうか
法則がある漢方薬の命名法
漢方薬名の命名には、実は法則があった。漢方薬の命名法!
「芍薬甘草湯」「柴胡加竜骨牡蛎湯」「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」、
どれも長くて漢字がずらずら並んでいていかにも必殺技みたいな名前が多い漢方薬ですが、
実は命名法には法則があったんです!
それは、おおよそ以下の4パターンぐらいに収まります。
1.生薬名前から
生薬の名前を列挙しているもの
このパターンが漢方薬を必殺技のように見せている要因なのですが、
たとえば、「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」は、
芍薬(しゃくやく)と甘草(カンゾウ)という生薬名を組み合わせたものが
漢方薬名となっています。
2.主要構成生薬名から
構成している生薬の中で一番中心となる生薬の名前を取ったもの
一番中心となる生薬のことを漢方薬では「君薬(くんやく)」と呼びます。
たとえば、「桂枝湯(けいしとう)」は、
桂皮 ( ケイヒ )、芍薬 ( シャクヤク )、甘草 ( カンゾウ )、大棗 ( タイソウ )、
生姜 ( ショウキョウ )が含まれていますが、ここでの君薬は桂皮なので
桂枝湯と呼ばれます。ちなみに桂皮はシナモンの皮のことです。
3.構成生薬数の数字から
構成している生薬の数が入っているもの
漢方薬では数字が入っている名前も多いのですが、
その時はこのパターンに属するものが多いです。
たとえば、「六味地黄丸(ろくみじおうがん)」は、
地黄 ( ジオウ )、山茱萸 ( サンシュユ )、山薬 ( サンヤク )、
沢瀉 ( タクシャ )、茯苓 ( ブクリョウ )、牡丹皮 ( ボタンピ )、
の六種類の生薬が含まれています。
4.作用効能名から
作用・効能が名前に出ているもの
漢方的な作用や効能をそのまま名前に入れているケースも色々あります。
一番有名なのは、「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」という漢方薬で、
「気を益す、気を補う」漢方薬であるということが分かります。
なんか漢字ばっかりでおっかない漢方薬の名前ですが、
由来を知ると意外と覚えやすくなるものです。
夕張を漢方薬の拠点に 夕張ツムラの挑戦
大手漢方薬メーカーのツムラ(東京)が、
2009年7月、夕張市に100%子会社「夕張ツムラ」を設立し、
北海道内での薬用植物(生薬)の生産・加工・保管事業展開を本格化させた。
10月には自社農場として市内でセンキュウ栽培を開始、
2010年10月には一次加工場と保管倉庫を建設する。
「夕張を道内の生薬生産拠点に」との目標を掲げる夕張ツムラ。
センキュウの畑(左)と根茎(右)=ツムラ提供
センキュウの畑(左)と根茎(右)=ツムラ提供
▼「漢方」は、日本の医学だった
意外すぎる!
「漢方」は中国ではなく日本が作った医学だった
「漢方」と言えば、
中国4000年の歴史の中で作られた医学と
思っている人も多いかもしれません。
しかし、「漢方」とは、
実は、日本固有の医学です。
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